不妊治療を受けられる方が急増しています。
平均出産年齢が30歳を超えていることもあり、今出産しなくても将来出産できるか不安だという方も多い事でしょう。
東洋医学では古くから不妊症の治療をしてきましたが、
指圧、整体は不妊治療にも効果があります。

不妊症とは

妊娠を望んでから避妊せず、一年以上妊娠しない状態
医療の手助けがなければ妊娠しにくい状態。
不妊に悩むカップル

東洋医学で考える不妊症

東洋医学では気血水のバランス、経絡の流れから疾患を考えます。
特に不妊症では気血と経絡が重要です。
以下に大まかに解説します。

「気」

気と言ってもそんなに特別なものではありません。
体全体の調和、機能、生命力などをさします。
子宮の機能なども気です。

「血」

血液はもちろん「体の質」も含みます。
不妊症の場合は子宮内膜の質も重要な「血」の要素です。

「経絡」

経絡とは、体の中に流れる川のようなもので、
全身を巡って、エネルギーを隅々まで届けていると考えます。
用水路の流れを止められた田畑には、
良い作物が育ちません。
それと同じように、
この経絡の流れが悪くなると、
用水路の流れを止められた田畑の様に、
体はうまく働かなくなってしまい
子宮に気血が十分にいきわたらないため
妊娠しにくくなると考えます。

整体と指圧

大正時代から昭和初期にかけて、
日本では様々な「療術」が生まれました。
海外の整体(カイロプラクティックオステオパシー等)や、
それまで日本に伝わっていた按摩術をベースにしたものが大半でした。
しかし、中には眉唾物と思われるようなものもあり、
資格制度もなく、誰でも彼でも「創始者」を名乗って
開業してしまいました。
しかしそれではいけないと当時の整体や療術を
まとめあげ、法制化がされました。
それが現在の「指圧」です。

ちなみに「整体」の流派のいくつかは法制化の流れから離れ、
独自に活動を続けるようになりました。
ですから、指圧は整体の兄弟のようなものだと言えます。
指圧と整体は兄弟?

指圧でなぜ不妊症に効果があるの?

指圧師

指圧整体は、東洋の按摩術、カイロプラクティックなどの整体
日本の整体術などからなる非常に幅広く自由度の高い治療法です。
手や指で圧迫し、その刺激の反射を利用して神経、骨格の調整をすることに特徴があります。
また、運動法といって、種々の関節運動から関節の歪みを矯正することもあります。

指圧独特の圧点

指圧は神経を刺激し、神経の調整をすることに長けています。
指圧独特のポイント「圧点」に緩急をつけた神経刺激を入れることで
過敏になっている神経は鎮静化し、
ある時は神経を鼓舞し、機能を活性化させるように刺激します。
受けている人はマッサージを受けている感覚に近く、心地よいものですが
施術内容はすべて、体の機能改善のために考えられています。

按摩術の知識

古代の鍼灸師

東洋医学に古くから伝わる按摩術は経絡、気、血の流れを調整することで
体の機能を高めたり、疾病を治療する技術です。
東洋では、古くから様々な病気を按摩術で治療してきました。
単に肩をもんで気持ちいいもの等ではなく、
長い時間、病気と闘ううえで考えられ、昇華されてきた学問なのです。
不妊治療では東洋医学の考え方が必要になってきます。

骨格矯正・骨盤矯正

指圧で骨格矯正や、骨盤矯正ができるのはここまで読んでくださった方なら
すでにご理解いただいているかとも思います。
カイロプラクティックの理論
当時までの日本の整体術の技術で
関節の歪みを矯正することができます。

当院では、ボキボキすることなく
ていねいに、ソフトに矯正していきます。

実際の指圧整体

まずは立ち姿勢から、体のバランスを見ていきます。
腰椎の捻じれや前後左右の傾き
骨盤全体の傾きかた。
大まかな歪みの全体像を確認してから、
うつぶせで腰椎一つ一つの動きや偏り、歪みを確認しながら同時に施術していきます。
骨盤の関節はわずかな歪みになりますが、
ていねいに調整していきます。
同時に体質にあわせて手足のツボや首、頭のツボも場合によっては刺激します。
不妊治療の場合は最初は週に1~2回、
体のバランスが良くなって維持しやすくなってきたら
間隔をあけることもあります(個人差があります)

鍼とお灸もおすすめです。

鍼灸で不妊治療をされる方も大変増えています。
鍼灸もやはり神経の刺激への反射を利用した治療法です。
自律神経の反射を出しやすいのが利点です。
骨盤内の内臓の働きを活発にし、
血流、ホルモンバランスの改善効果があります。

指圧整体と併用するとさらに良い効果があります。
鍼を受ける女性

不妊症のための鍼灸はこちらで解説しています。
大阪・兵庫 不妊鍼灸するなら池田市の鍼灸南天

気を付けたい日常生活

適度な運動

ウオーキング

ウオーキングなどの有酸素運動を取り入れると良いでしょう。
その際、若干太ももを高く持ち上げるよう意識して、下腹部のインナーマッスルを使って歩く気持ちでされるといいと思います。

食事

バランスの取れた食生活や温かいものを中心によく噛んで食べる。
冷たい飲み物や、生野菜などの
体を冷やす食べ物を控えましょう。
よく噛む方法

入浴

「不妊症の女性の70%が毎日シャワーですませていた」
という調査結果があります。
毎日お風呂につかって芯まで温まりましょう。
お風呂

夜は早めの就寝を心がける

東洋医学では、夜更かしは生殖機能を低下させると言われています。
忙しくて無理な方は、まずは早く寝る日を一週間に一日でも多くしてみてください。
就寝

ストレスケア

ストレス

不妊治療中はとくにナーバスになりがちです。
周囲の何気ない一言にグサッ、イラッとくることもあるかもしれません。
ストレスは発散する事も大事ですが、感じにくくするのが最も効果的です。
おすすめの本があります。
スリランカのお坊さんが、なぜストレスを感じるのか、
ストレスを感じないで楽しく暮らすためには、
どうすればいいのかをわかりやすく解説しています。
是非読んでみてください。

一人でもできる。
おうちで妊活指圧

手軽にできるセルフ指圧をご紹介します。

不妊症に効く
妊活ツボ

気衝(きしょう)
恥骨の上端から水平に延長した線と鼠蹊部のラインが交差するところにあります。
妊娠と深い関係を持つとされる経穴(ツボ)の一つで、
不妊三穴という不妊治療の代表的なツボの一つでもあります。
気衝

押さえ方

そのまま押さえても圧力が足りない上に、手や腕がつかれてしまいます。
指圧は自分の体重を上手に使って楽をしましょう。
セルフ指圧の手の使い方

手のここを使って抑えましょう
拳を作って四本指の平らな面を使って押さえます

うつぶせで、枕(そば殻等、硬めのまくらが良いです なければ座布団を二つ折りにしてください)
を股関節のあたり、鼠蹊部の下にひきます

枕と体の間に拳を入れます。
拳に体重をかける感じでぎゅ~っとします
右のツボを刺激するときは右手
左は左手で
リラックスしながら一日5~10分ずつ、
のんびり続けましょう
不妊セルフ指圧


自分でできるお灸もオススメです。

興味がある方は、こちらのページをどうぞ↓
妊活に最適!不妊症に効くお灸のツボは子宝三穴(棒灸、不妊三穴)